No.16_来よ来よと梅の月ヶ瀬より電話_田畑美穂女


ワンド3(逆)、カップ9(逆)、ソード7


田畑美穂女って可愛いですよね。 

もちろん、お目にかかったことはなくて

お写真もほとんど見たことがないのですが、

私の中で美穂女は大島弓子の絵柄で再現されています。 

もうちょっと細かく言うと、綿の国星より前の短編集の頃の大島弓子の筆致です。


 さて、そんな可愛い美穂女の俳句ですが出てきたカードはどれも可愛い感じがしません。

 特に3枚目のソードの7はネガティヴな感じがしています。

 三日月のあまり明るくない夜にこっそり剣を持ち出している猫ちゃん。

 頭巾で顔を隠して、心なしか目も泳いでいる。 

これってどう見ても盗んでるっぽいですよね? 

ちょっと小狡い感じがしますよね?

 絵柄から想像するとしたら、

「盗む」「嘘」「ずるい」「小物」「こっそり」「出し抜く」

みたいな感じ。 

うーん、このカードを一体どう読むのがいいのだろう。


 ワンドの3、これは初めてにしたら上出来ね、みたいな

とりあえずの成果とか手応えみたいな感じがあります。

 カップの9は自分だけの満足、

あるいは物質的な満足と気持ちの上での満足の乖離みたいな意味があります。 

この2枚のカードから推測するに

月ヶ瀬の梅は見頃がまだもう少し先なのか、

あるいは満開を過ぎてしまったのか、

どちらにしても一番良い時期とはちょっとずれてると解釈してみました。


 となると、「来よ来よ」と誘う電話の声は

「梅が素晴らしいからおいでよ」

ということではないのかもしれません。

 梅は電話の相手を呼び出すための言い訳に使われただけなのかなって。 

そう思うとソードの7の感じもわからなくはないかなと思えてきました。

 梅の見頃を装う程度の小さな嘘、小さな狡さは、

うまいこと剣を盗んだつもりで2、3本盗み損ねている

ソードの7のくらいの感じがしっくりくるような気がします。


 そして自分の妄想を重ねてしまえば、

大島弓子の描く女の子ならそういう嘘もついちゃうだろうなとも。

 やっぱり美穂女は可愛いですね。 

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