No.1_やゝ寒し閏遅れの今日の月_松藤夏山
愚者(逆)・ペンタクル8(逆)・ソード2(逆)
全部が逆位置、一目見た時ちょっと寒い感じした。
そして、この俳句にこのカードかよって思ったけどそこは私情を捨てて読んでいきます。
今まであまり逆位置を採用して読んでこなかったけれど、今回はこの逆位置がキーなのかなと思うので逆位置を採用してみるよ。
この俳句の中の主人公は、ほんの少し前に全てが白紙になってしまったみたいです。
今まで積み上げてきた実績とか技術とかそんな感じのものを全部手放すことになったのかな。
恐らくだけど全てが白紙になってしまったという出来事は、割とネガティブな見た目でやってきた出来事なのだと思う。どちらかと言えば「不運」だったねみたいなインパクト。
手堅く着実に積み上げてきたつもりだったけど実はそうでもなかったんだなー(しみじみ)と思っていそうだな。
3枚のカードを見てみると、まず全部が逆位置なところが「やゝ寒く」て「閏遅れ」な感じがする。特にソードの2のカードは青系の色味が多くて色的にもちょっと寒い。寒いんだけど、猫ちゃんは夜の水辺に手袋もマフラーもなく座っているので、おそらくは凍えるような寒さではなくやっぱり「やゝ寒」なのだろうなと思います。
第一印象は全然ハッピーな感じがしないカードだけれど、よくよく見るとそんなに悲惨な感じもしない。俳句の中の人は、心のどこかでやるだけやったんだしという気持ちがあるんじゃないかな?カードでは、ペンタクル8の逆位置にそんな雰囲気を少し感じる。ストイックにコツコツと鍛錬してきた自分の努力は自分が一番よく知っている。結果的に失敗だったとしても努力することができたことを自身がちゃんと認められているのかなって。愚者は「まだ何者でもない」だけでこれから何かになれるチャンスはあるし、ソードの2の逆位置は内省の時間の終わりを告げていると解釈すると、一つ高いステージへ挑戦すべき時が来たと読むのがしっくりくる感じ。
「今日の月」とは中秋の名月のこと。ジャスト満月でない場合もあるが、ほぼほぼ満月としてみても良いように思う。占いでは満月は物事が満ちる日、物事の結果が出るという風にも解釈するので、この俳句の中の人は今日の月を見ながら一つの結果を噛みしめているのだと思う。やゝ寒いのは新しい時代の新鮮な空気なのかもしれないです。
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