No.5_手を敷いて我も腰掛く十三夜_中村若沙
カップのペイジ(逆)・ワンド5(逆)・太陽(逆)
私自身は十三夜は割と忘れがちで毎年ちゃんと確認できていないのですが、2020年はこの俳句のおかげでチラッと夜空を見上げました。
今回も全部逆位置ですね。まずは順番にカードの確認を。
最初のカードはカップのペイジ。カップを持った少年の猫(っていう言い方変ですけど)が立っています。後ろには海が広がっていているかが飛び跳ねていてちょっと可愛い。でも、波はやや高めで風も強そうです。
次のカードはワンドの5、勢いを感じます。5匹の猫が棒を持って殴り合いしていそうです。最後のカードは太陽、さんさんと輝く太陽の下に子供の猫ちゃんが馬に乗って手足を大きく広げている明るいカード。
最初に注目したいのは3枚の中で唯一大アルカナのカードの太陽です。太陽のカードは自分自身の輝きというような意味です。今、歩いている道は明るく楽しく迷いのない状態、このままどんどんいっちゃってーという感じなのですが、逆位置で出ています。
逆位置が必ずしも正反対の意味になるわけではないのですが、この句は十三夜の句でして、月に対しての太陽、逆さまの太陽=月というイメージが立ち上がります。
カップのペイジはコートカード(人物のカードでペイジ、ナイト、クイーン、キングがある)といいます。このカードがあるので、今回はより人物像が具体的な感じがします。カップの管轄は感情、ペイジは若者ではじめの一歩とか未熟というような意味。このカードも逆位置なので、若者ゆえの心の不安定さが感じられるカードです。
ワンドの5、これは戦うとか対立というような意味です。とはいえ、私はわりと明るい印象を持っていて切磋琢磨とか向上心とかそんなイメージが強いです。なんだろ、スポーツとかみたいな感じかな。ただし、このカードも逆位置で出ていますので「いい試合だったね!」さっぱりというよりは不完全燃焼、あるいはお疲れ気味なのかもしれません。
さて、一通りカードを読み解いてゆくとこの俳句の中で手を敷いて月を見ている人は10代後半の若者ではないかなと思います。仲間との間でなにかちょっとしっくりいっていないことがあるようです。腹を割って話し合えば分かり合えると思っていたのに色々拗れてしまって自信をなくしちゃっているようです。見上げると十三夜、手を敷いて腰かけて「どうしたらいいかなぁ」と思案に暮れているそんな人物像が浮かびます。
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