No.42_虹の空たちまち雪となりにけり_山本駄々子
女教皇、カップのペイジ、ワンドの9
山本駄々子は「やまもとだだし」と読むそうです。
俳号における「子」問題がまた出てきました。
「だだこ」って読んじゃったんですよね。
こう読み間違えるとむしろ「子規」とか「虚子」の
「子」をよく「し」って読めてるなと思います。
勉強できる方ではなかったですが、
教科書に載ってたから読めるんだろうなと思います。
さっそくカードをみていきます。
一枚目、大アルカナで女教皇。
知性、直感、スピリチュアルなどという意味です。
二枚目、コートカードでカップのペイジ。
感受性、無垢、優しい若者など。
三枚目、小アルカナのワンドの9で守るという意味です。
女教皇を見てふと「アナと雪の女王」を思い出しました。
昨日観たミュージックステーション35周年記念特番で
主題歌を聴いた影響もあるのかなと思いつつ。
虹の空がたちまち雪となったという句なので
アナ雪に寄せて非常にロマンティクかつファンタジーに
解釈するならばエルサの魔法と言えなくもないかも……。
注:私はアナと雪の女王を観ていないのであくまで想像です。
エルサの魔法とまで言うとちょっとファンタジーが過ぎますね。
でも女教皇は、理屈ではないものや言葉で説明できないものが管轄なので
虹の空に雪という光景は控え目に言って神秘的に映ったのだと思います。
同時にカップのペイジが出ていますので、
この光景は心にも大きな影響を与えたのだと思います。
心が波立って感情的になってしまうとか
自分の中の純粋さが剥き出しになってしまうとか。
ペイジはまだ未熟ですからコントロールできていない感じもして、
この句の中には一つも感情の描写はありませんけれど
カードを見る限り「感情」の俳句なのかなと思いました。
さて、ハイクノミカタ本文でも触れていますが、
この句には「虹」と「雪」と、季題が二つ入っています。
季題が二つ以上入っていることを「季重なり」と言いまして
これについては賛否両論、良いとか悪いとかこの場合は良いとか
人によって様々な考え方があるようです。
特にこの句は夏の季題の「虹」と冬の季題の「雪」が同居しているので
季節が夏なのか冬なのかどっちなの?と思われる方もいるかもしれません。
俳句的な解釈は私以外の素晴らしい俳人にお任せいたしますが、
今回出たカードから考えてズバリ「冬」だと思います。
作者が北海道の人ということを考慮に入れるとしたら、
十月とかそれくらいかもしれませんが少なくとも夏ではないでしょう。
理由はワンドの9です。
このカードは、守るとか備えるとか持久戦などという意味を持ちます。
力をぎゅっと凝縮させて蓄えている感じは冬ならではかなと思うのです。
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