No.59_はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな_京極杞陽
法王、カップの2、ペンタクルの4
湿気ていて暑くってぐったり。
さっそくカードを見ていきますね。
一枚目、法王。これは大アルカナ。
社会性、道徳性、秩序など。
二枚目、カップの2で一対一の関係性、バランス。
三枚目、ペンタクルの4で所有、執着。
句に対して出てくるカードが突飛すぎるよ。
と、愚痴をこぼすところから始めていきます。
そもそも(と、愚痴が続く)法王が全く分からないのですよ。
なので一度、教科書通りに「秩序」と解釈してみます。
自然界なのか蜥蜴界なのかわからないけども、
蜥蜴だって何らかの秩序の中で生きてるんでしょう。
改めて言うまでもなく当たり前のことですが。
この句の蜥蜴は「はしりすぎ」たり「とまりすぎ」たりしています。
この部分はカップの2のバランスというイメージを重ねてみました。
カップは感情や心を管轄する水のエレメンツに属していて、
2は対になるもの、2人の人間とか2つの物事を表しますから、
恋愛とか対立とかそういう関係性が思い浮かびます。
となると、この句の蜥蜴は2匹いるのかもしれません。
はしりすぎる蜥蜴と、とまりすぎる蜥蜴の2匹です。
あるいは蜥蜴はもっともっとたくさんいて
はしりすぎるグループととまりすぎるグループに分かれていた。
そんな風にも考えられるのかなと思います。
ペンタクルの4の所有というイメージから
縄張り争いなども思い浮かべたのですが、
カップの2はわりとロマンティックなので
この蜥蜴の動きは恋愛行動と読んでみます。
恋愛の中に所有したいという気持ちも含まれるとも思うのです。
ここまで書いてみて蜥蜴の繁殖について
なにひとつ知らいないことに気がつきました。
で、ちょっとネットで検索してみましたところ
ある種類の蜥蜴は単為生殖が可能なのだそうです。
どこかの動物園ではコモドドラゴンの
未受精卵から子供が生まれたそうですよ!
すごーい。
今の今までどの生物も子孫を残すには
雄と雌が必要なのかと思っていました。
他にも亀や鰐は遺伝的に雄と雌が決まるのではなく
卵が育った時の温度で決まるのだそうです。
不思議だし神秘的。
蜥蜴の生殖が必ずしも雄と雌との間だけでないのなら
当然、恋愛のパターンも色々なのかもしれないです。
私は今まで、法王の扱う秩序のことを凹凸なくきちんと収まっている
本棚のようなものと想像していたのですが、
そんなに整然としているものではないのかもしれません。
だとしたら、蜥蜴は数えきれないほどたくさんで
はしりすぎたり、とまりすぎたりしていそう。
そんな蜥蜴を遠くから見ている視線。
それがこの句の視線なのかもしれません。
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