No.31_炎天を山梨にいま来てをりて_千原草之
ペンタクルの10、ワンドの8、愚者
草之は3回目です。
前回のビール特集は逆位置を採用しないで占ってみたんですが
なんかやりやすかったのでしばらく逆位置を使わずに行きます。
そーそー、前回の成瀬正俊の句のカードが全部コートカードだったんです。
コートカードは宮廷にいる人が描かれているカードのことなんですが、
成瀬雅俊は犬山城のお殿様だったんですよ。
占っている時は気がつかなったんですけど
阪西敦子さんの指摘で気がつきました。
宮廷≒殿様、タロット様、すごい。
で、今日のカードです。
ペンタクルの10は繁栄、安心。
ワンドの8は速い動き。
愚者だけ大アルカナで、ゼロとか自由などの意味があります。
この句の最大の謎はなぜ山梨に来ているのか?
ということろだと思うのですが、
愚者が出ているところから推測するに
目的があって山梨に来たわけではなさそうです。
ワンドの8も移動や旅行、引っ越しなどのイメージがありますが
「急に」という形容詞を付けたくなります。
愚者からもワンドからも綿密な計画を立てて来た感じがありません。
となると、「来てをりて」という言い回しは
「気がついたら山梨に来ちゃってたんだよね……」
という「……」が含まれているのだと思います。
炎天の中を無意識に山梨に来ちゃった理由はなんなのか?
それはペンタクルの10が鍵なのかなと思います。
ペンタクルの10の意味は繁栄や安心。
特に家族とか組織のそれを意味します。
カードを見てみるとわかりますが、
お金が散りばめられていて裕福な感じですよね。
親しそうな間柄と思われる猫も3匹描かれていて
安定した生活をしていそうな感じなのですが、
よくよく見てみると腰掛けている猫ちゃんは
なんとなく詰まらなそうな表情なんですよ。
安定している状態って、言い換えれば
退屈で面白みがないってことなのかもしれません。
愚者は「何者でもない」けれど「何者にでもなれる」という存在です。
山梨という言葉の響きは愚者のその感じに似ているなと思いました。
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