No.33_金魚すくふ腕にゆらめく水明り_千原草之

世界、愚者、ワンドの7


草之の5回目。

前回まではこちら→No.2No.19No.31No.32

ハイクノミカタは金魚特集で草之を入れて5句紹介されています。

ですが、5句を占う体力がなかったので今回は草之の俳句だけ。


早速、カードをみてゆきます。

世界はピークや完成。

愚者はゼロ、何者でもない存在。

ワンドの7は戦いとか守り抜く。

出たカードを見て最初に思ったことは

「タロット様が言いたいことがわからない」

ということでした。


ワンドの7はともかくとして、

金魚をすくっているだけの俳句にしては

カードが壮大すぎる気がします。

たかが(と言うのは失礼ですが)金魚すくいなのに。


まず、ワンドの7ですがこれは金魚すくいのこと読みました。

金魚すくいは考えようによっては戦いと言えなくもありません。

金魚VS人間(金魚をすくう人)とか金魚屋VS客とかの関係性です。


ワンドの7は戦いという意味がありますが、

何かを守るための戦いなので、金魚VS人間と読みました。

金魚屋さんは既に金魚すくいの参加料を受け取ってるので

「絶対に金魚を捕らせないぞ!」

などと思う必要もなく戦いをする理由がありません。


世界と愚者のカードから察するに

今、金魚の人生は一つのピークを迎え、

次のステージに入る大きなうねりの中にあるようです。


金魚すくい用の金魚として生まれた金魚は、

まずは金魚すくいデビューを目指します。

途中、病気で命を落としたり、

怪我などで売り物にならないと判断されれば

金魚すくいのステージに立つことなく終わるわけですが

そこを乗り越えて金魚すくいの水槽(たらい?)にいる金魚。

これが世界のカードが表している状況です。


この俳句では「すくふ」と書かれているだけで

「すくった」とはなっていませんから

この金魚が誰かの家の水槽に飼われることとなるのか

まだ金魚すくいの水槽に居続けるのかはわかりません。


しかし、どちらにしても金魚の人生が

新しいステージとなりつつあるということを

愚者のカードが示唆していると思います。


個人的には「ゆらめく水明り」が

金魚の人生の一つのピークを

ぐっと浮かび上がらせているように感じました。

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